ドクタースリープやホーティングオブヒルハウスなどで知られるマイクフラナガンが監督したドラマ。余命宣告を受けた子供たちが真夜中に怖い物語を語る話。
設定自体は好きだったけど、フラナガンの関連の中では一番微妙な作品でした。このドラマには明確な欠点が幾つもあったと思います。まず一つは、主役の二人であるイロンカとケヴィンに魅力がないことです。どちらも感情移入し辛いキャラなんだけど、特にイロンカは酷くて、勉強が出来るせいですぐに思い上がるっていうかなり嫌な性格をしていました。今作は打ち切りならなければ、シーズン2が作られたそうですが、フラナガンのネタバレを読んでもこの二人に共感出来たかどうかちょっと怪しかったです。
二つ目の問題点が、今作の肝でもある作中の物語でした。死ぬ間際の子供が考えた話とは言え、どれも面白くないし、安っぽさもあって怖くなかったです。一応それぞれのキャラクターにリンクした話が各エピソードで展開されるんだけど、この物語自体がもう少し面白かったら今作の評価も上がっていた気がします。
最後に気になったのが全体的なクオリティの低さです。フラナガンが監督している回が少ないからか、それとも子供向けのドラマだからか、珍しくジャンプスケアが多いし、撮影もそんなに良くないし、アーニャの扱いが雑だし、セリフはあざといし、良いところもあったけど、色々と迷走もしていました。ただそれでも、このドラマの中の何人かはアッシャー家の崩壊に出演していて、なおかつフラナガンの次回作にも出演するようだから、監督と役者にとっては無駄じゃなかったのかもしれません。
フラナガンはNetflixとの契約を延長せず、Amazonとこれからはドラマを作り続けるそうです。個人的にはNetflixと頑張って欲しかったけど、両者の関係はあまり上手くいかなかったのかなとも思いました。
