このレビューはネタバレを含みます
主要登場人物が、序盤や中盤迄で死ぬ展開って面白いよね。
まさに"タッチ"方式！
ということで面白かった。
私が思うドラマ"ファーゴ"シリーズの魅力といえば…
①予想を絶妙に裏切る展開
➁ウィットに富んだ台詞
③カメラアングルや演出の美学
の3点にある。
①の例。
中盤（5〜6話？あたり）ニッキーが暴行受けたが故に体調が悪化する。
このまま死ぬのかな！？と思わせといて…
実はそれがミスリードだったり！…
というか、前情報を入れずに見た。
その為、誰がどの段階で死ぬのか全く予想つかず。
そもそも誰が主人公のポジションかすらハッキリ分からよね…このドラマ…
そんな予測困難なところ、よかった。
➁の例。
"ファーゴ"シリーズおなじみの含蓄ウィットに富んだ、シャレオツな台詞の数々。
本シリーズでは黒幕のヴァーガの口から語られることが多かった。
過去シリーズでも逸話や例え話をふんだんに話す同ポジションのキャラクターはいたが、本シリーズにおいてその役割がヴァーガだったということ。
まあ屁理屈ジジイと言えばそれまでだけど…彼の不気味なキャラクターとも相まって、何となく含蓄のある事言ってるように思える。
そして、顔芸とも言える、独特の表情をするよね。個性的。
③の例。
最終話のクライマックス。
田舎の一本道を走るエミットの車が止まってしまう。
それを、かなり遠くからのカメラアングルで映す。日中の田園風景の一本道を、固定遠景で映す。
車から降りて、うろたえるエミット。
そしてその後ろから誰かが近づいてきて…
という一連の動きをしばらく映し続ける。
かなり重要な場面を、俯瞰的に淡々と映しているようで、味があってカッコよかった。
前シリーズ迄を良い意味で踏襲。
ハラハラドキドキを生む展開が散りばめられている。
間延びせず。最後まで飽きずに見ることができた。
最後に、何人かの、特に存在が心に刻まれた、主要登場人物たちについて。
ニッキー。ビジュアル面の美しさは見ての通り。
そして（なのに）女性だけど一本筋の通った気骨な性格。
（なんと！本ドラマで主演のユアンマクレガーと知り合って、実生活でも夫婦になって、この間第一子生まれたらしい。）
それでいて、どこか破滅的と言うか…
"俺たちに明日はない"のボニーを彷彿とさせる。
最後はまさかの…
ヴァーガ。
本作の黒幕的存在。
おっさんと言うかほぼ初老に近い年齢。（後で調べたら演じた俳優さんは意外と若かった）
歯槽膿漏的な口元ドアップの汚らしいシーンがしばしばインサート。
だけど、どことなく、かっこよくて気品がある。
やはり上背があるからか。コート姿が決まってた。
エミット。
決して悪い奴じゃない。
だから騙されたりしたのかな。
弟との絆を、本当は大切にしたかったのかもしれない。
女前署長。
髪長いと超美人〜
次のシーズン4を見ようと…しかし、まだ3までしか、Netflix は配信していない。
ということでシーズン4はしばらくお預け。
