海老太郎

ザ・リクルートの海老太郎のレビュー・感想・評価

ザ・リクルート(2022年製作のドラマ)
3.8
出だしがいかにも凡庸でモサい。
退屈だなと思いきや、2話目くらいから面白くなってくる。
本腰を入れて観始めた。

よくあるCIAが舞台の、溢れる才能&マッチョたちが活躍するドラマではない。

下っ端の弁護士で、ちょっと小手先の要領がいいだけのミーハーな青年が、スリルをもとめてCIAで働き始める。
上司は怖いし先輩たちは新人いじめに躍起。

誰かに頼れるわけでもない。
なにか派手な才能やスキルがあるわけでもない。
組織でコピーの取り方すらわからないペーペー。
難しい駆け引きはできないし、何かを知ってるふりもしない。
脅されればすぐにペロリと情報を吐く。
フィジカルもタフではない。
わりとゆるい。

そういう人間がなぜかCIAに入って一週間もたたずに気づくと泥沼にどっぷり。

主人公が5秒以上考えない、という性質がプロットを動かしているのだろう。
近視眼的でひたすら行き当たりばったり。
要領よくその場を切り抜けることしかできない。
妙にうまくやっているな、と思いきや次々にあらたなドツボにもはまっており……。

何かを俯瞰的に把握して手綱を握る、ということをしない・できない。新人は泥臭く体当たり。
不思議なキャラクター。クセになる。
海老太郎

海老太郎