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罠の戦争のdendohのネタバレレビュー・内容・結末

罠の戦争(2023年製作のドラマ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

2023年冬ドラマでは唯一リアタイ完走。フジテレビは報道が政権べったりの割に、ドラマは相変わらず攻めてる(この辺は如何にもエルピスっぽい)

前クールのエルピスと同じく刑事事件と政治不正を扱っているので、どうしても比較してしまう。シナリオが陰鬱で死人も出ているエルピスと比較すると、こちらの方がエンタメ寄りか。話も如何にもドラマという感じで、ご都合主義な部分もある。
議員秘書が主人公ということもあり、ポリティカルフィクションの色が強いのも特徴。

前半は半沢直樹のように、主人公・鷲津亨が権力者を一人ずつ失脚させていくという、滅茶苦茶スカッとする構成。私は戦争シリーズが初めてな所為もあるかも知れないが、何となくフードファイトを彷彿させられた。
後半で鷲津が権力に溺れて闇落ちした時はどうなるかと思ったが、何だかんだで正気を取り戻し、総理を潰して大団円となる。
鶴巻(元)幹事長は最後まで裏の権力者として生き残ったものの、表ではしっかり引退させられており、ここも最終的に黒幕・大門副総理には手がつけられなかったエルピスとは対照的。

演技面では蛍原役の小野花梨、貝沼役の坂口涼太郎が印象に残った。特に小野花梨はハケンアニメの天才アニメーター役が記憶に新しい。主演になるイメージはないが、助演として絶妙な働きをする、今後も注目したい女優。
あとは宮澤エマかな。鎌倉殿も良かったけど、目力と声色の使い分けがすごいと思いました。

EDは香取慎吾らしいのだが、途中まで気づかなかった(笑) スタッフロールへの導入が結構格好良い。

因みにスタッフで言えば、様々な専門の監修がしっかり付いている。政治描写についてどこまでリアリティがあるか不明だが、何となく勉強になった気になれる。
眞人のキャラ付のためだけに植物監修がいるのも笑える。植物オタクというのはあまり観ないキャラ付けで新鮮だった。
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