「代行社会」が特に面白かった。
代行は依頼者からどこまで任されているのか、その言葉はいったい誰の発言なのか。契約書はどうなってるんだろうと考えるのも楽しかったし、依頼者も絡んでくると物語の行方が多層的になるしけっこうワクワクした。ラストはショートショートらしい上手いオチ。
あとの2篇は人間の深層心理をつくネタ。スルスルと他人の下心という名の善意に漬け込んで部屋に居着いてしまうカップル冷静に考えると本当に怖い…。ストーリーには関係ないけど中田みるく先生のぷるぷるはにぃ(@先生のおとりよせ)の小ネタはどういう繋がり？
親友契約というとまさかと笑ってしまうけど、部屋を借りたり入院したりしても保証人がいるわけで親も兄弟もいなければいったい誰に頼むのかスッと真顔になる。現実の恐ろしさの窓を開いて覗かせておいてそんなに思い詰めなくても大丈夫とパタンと窓を閉める。これがバカリズム風ということか。
