リッジスカイウォーカー

キッチン革命のリッジスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

キッチン革命(2023年製作のドラマ)
3.3
公団住宅は戦後復興の要だったのだなと勉強になる。

70年を見据えた設計を考えていたとのこと。

もう70年って経ったのかな?そろそろだよね?
公団住宅どうすんだろ?と、ドラマとは関係ない部分を心配してしまった。


あの頃描いた未来に、僕らは追いついている。
最近あの頃は良かった系や、昔を振り返るバラエティやドラマが多い。

それを見るたびに、日本の未来は希望がないのかなと感じちゃう自分がいる。


と、ドラマと関係ない話はここまでにしといて、本作は伊藤沙莉ちゃんが出る後編がタイトルと合致したキッチン革命で、前編はどちらかと言うとクッキング革命です。

なので、タイトルをお話を期待するなら後半部分で十分なのですが、前編の出来事があったからこそ後編に繋がるというバトン渡しがあり、前編を観ていた時の、キッチン革命なのか?という疑問を払拭してくれる構成となっています。


なんでも数値化する前編の主人公の考え方に共感。
数値化し、一般化して、誰でも8割の完成形を目指せるようにするというのは現代でも十分通じるし、100%を目指さず、トライアンドエラーで進んでいく思考プロセスが良い。

何を数値化し、比較するか、このプロジェクトは何に優位性があり、何を達成することが目的なのか。

前編で培った考え方が、後編でも発揮された瞬間はカタルシスがありました。


物語のパワーは前編の方がある。
林遣都さんの演技が素晴らしく、最期のシーンは涙を誘います。

前編の物語から後編は変わりすぎるので、前編からの話の続きを期待してしまった分、後編は何を見せられているのかわからなくなりました。
繋がりをもうちょっと明確にしていてくれたら、後編の面白さはもっと上がったのかなと思います。