いかえもん

麒麟がくるのいかえもんのレビュー・感想・評価

麒麟がくる(2020年製作のドラマ)
3.9
実は本放送のときも途中まで見てたのだけど、脱落してしまってその後放置してたのだけど、最近光秀のお城である坂本城の石垣が発掘されたニュースで私も実は見に行ってきたんですよ。それで、このドラマでちゃんと勉強してみようかなぁと思って、自主再放送。

片岡鶴太郎が出てくるあたりまで見てたんだけど、なんで脱落したのかなぁ…。そこから後が面白かったと思う。
本能寺の変がなぜ起こったのか、なぜ光秀が謀反を起こしたのかの辺りは史実的には謎なんだけど、ドラマでは光秀と信長が徐々にかみ合わなくなっていく様子がドラマチックに描かれて、お互い同じ夢を追い、お互いをこの上なく信頼していたのにすれ違っていく様子が切なかった。
「一緒に大きな国を作ろうって言ってたやん、だからこうしたのに…」という信長と、「そう言ったけど、そういう意味じゃないやん、昔の殿はそんなこと言わなかったやん…」っていう感じで、付き合い長すぎて傲慢になった彼氏と、出会った頃が忘れられない彼女みたいになっていってた。

信長役の染谷くんの演技は実に素晴らしく、親に対してこじれた感情を持つ様子とそれが土台にあるからか狂気に満ちていく様子が二条城建設の辺りで漏れ出るところとか、めっちゃよかった。さらに、最終回の本能寺の変での大立ち回りはちょっと感激した。光秀役の長谷川博己さんも後半、自分の思い描いていた戦のない世と、それを作るためには戦をしなければいけないという矛盾するものに苦悩する様子がすごくよかった。

史実はどうかわからないけど、納得できるストーリー展開だったと思うし、ドラマチックでよかったな。