軽率

デッドロック ~女刑事の事件簿~の軽率のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

連続殺人事件のスリリングさがありながら、ゆるゆると気が抜けるようなコメディ。コメディでつつまれてるけど、メッセージは真摯。逆だな。メッセージは真摯だけど、ボケ倒してて面白い。ダルシーとエディ見た目も性格も正反対な凸凹コンビ・結局有能なんだけどなんかとぼけてる部下たちアビーとスヴェンが愛しい。
単に殺人事件を解決する物語としての面白さもさることながら、属性イメージを破壊しにかかってくる面白さも強い。レズビアンや非白人の女性が多い町で殺されるのは白人男性だったり、本土からの応援とかどうせ偉そうなエリート男でしょと思ってたらめっちゃくちゃで粗野でどうしようもねぇ女刑事エディが来たり。
ふわふわしたしゃべり方で人へのあたりがスイートなアビーが本当はキレものなのがとても面白い。彼女がバカなフリをしているとかではない。やんわりとしかし確実に、侮られて矮小化されて無能だと思い込まされている。本当は婚約者の方が口だけのクズ野郎なんだけど、押しが弱くて言われるがままなアビーがだんだんそれに違和感を持つ/気付いて吹っ切れることにすっきりする。それに、ゲイのスヴェンがこれまたスイートな人あたりで、情報受付窓口や電話番…無駄話に喜んで付き合って肝心の情報は結果としては必ず引き出している…を見事につとめていたり、この二人のゆるさと的確さがかなり面白かった。
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