2025年。27年前に妻が命を落とした浜辺でまた事件が発生した。主人公はその捜査(何人もの女性が殺されていた連続殺人事件だった)に当たるが、現場捜査を記録したVRを確認中に、なんと27年前の亡くなる数日前の妻と遭遇する。二人は犯人探しとともに、妻の死をなかったものにしようと奮闘する。実際と異なる何かを起こすたびに、主人公の体験した妻の死後の世界が作り変えられていく。再婚して新たな人生を歩いている主人公の現在と妻が生き残った場合の世界の改変はどうなるのか。疑わしき犯人が次々と変わるたび(この主人公は思い付きで突っ走り過ぎ)、変わっていく現在。犯人の犯行を阻止しようとしたら、結末はどうなってしまうのか。フランス映画独特の暗さが海辺の町のサスペンスに合ってるように思う。2人の手が繋がる最後のシーンに救われる。