繭美と由香里が出会って、繭美と理子が再会して、そして翠が加わって出来上がった彼女たちの計画。それぞれが欲しい物を手に入れる為に踏み出した犯罪への道にはでも、隠されたシナリオがあって、そして予想外の出来事もあって。隠し事を持つのはひとりとは限らない、その秘密が不測の事態を引き起こし、真相が違ったものになっていたのは、面白かった。
少しずつ明らかになっていく中で、でも結局、ホテルで落ち合った時の由香里の表情の意味は腑に落ちなかったなぁ。翠を大切に想いながらも、自由と共に財産も手に入れた由香里。でも由香里が欲しかった自由って、自由にお金を遣うってことだったんだろうか···物欲っていうか浪費が凄すぎてちょっと気になったよ。
もしもユカリがいなかったら、もしも上原が優秀じゃなかったら···それでもそうして手にした幸せは、きっと幸せもどきでしかなかったんじゃないかなぁと思った。
