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さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~のmityのレビュー・感想・評価

3.5
お上品で優等生的なドラマだった。
市民オーケストラが舞台なので、『リバーサルオーケストラ』を思い出したけど、こちらは俊平と響の親子関係が主軸になっていて、オーケストラ存続を巡る市との対立はほぼなかったから、その点でもわりとほのぼのと観られたドラマだったかなと思う。

海が言うように、響が思春期引き摺りまくってて、非常にめんどくさかったなぁ。でも、自分のせいと分かってはいても引くに引けないような、今さらどう接したらいいか分からないような、そういう響の抱えていた葛藤は、分かるなと思った。自分史上最高の演奏が逆に自分の限界値である事を思い知った瞬間···俊平のせいにして、それでどうにか折り合いをつけようともがいて動けなくなって。自分の中のタブーに向き合って吐き出して浄化して、志帆の画策が上手くいって良かったよ。

ある日突然クラシックに恋に落ち、注ぎ込んだ情熱。それに報いるように開花していっただろう俊平の才能。俊平と同様、音楽を始めるには遅い年齢でも、それをやらない理由にしない天音もまた、これからもっと情熱を注いでいくんだろうな~。
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