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「ドミナン事件」から5年。世間では人気女優 真瀬環菜(伊藤理々杏)が発表した配信小説"エスケープ・ビヨンド"を模倣した事件が次々と発生し、話題になっていた。そんな中、和志と結婚し一児の母となっていた琴音の元に、ある日不審な電話がかかってくる。電話口の相手の声は「片山希莉さんについて話したいことがあって」としか聞き取れず、通話は切れてしまった。気になった琴音は、希莉の親友である奈緒に連絡し、最近希莉と連絡をとっているかを尋ねる。心配になった奈緒は、希莉に電話かけてみるが繋がらない。忽然と姿を消してしまった希莉。何かの事件に巻き込まれてしまったのだろうか。奈緒は、探偵事務所の先輩 朋美と共に、希莉の捜索に乗り出す。そこに、思いもよらない事件が巻き起こる…

何者かによって殺害された環菜。周囲は人気女優の突然の死に混乱し、事件と共に突然姿を消した希莉を犯人と疑い始めた。希莉の行方を追っていた奈緒は、親友の無実を照明するため、朋美と共にその捜索を急ぐ。琴音は、不審な電話の人物が事故にあったか可能性を知り病院を訪れる。そこで“ミズタ マリ”という人物が救急搬送されていたことがわかった。奈緒は何故かその“ミズタ マリ”という人物が気になり、朋美と共に調べ始める。調べを進めるうちに、徐々に明らかになり始める希莉の周辺。犯人は希莉なのか？それとも小説を模倣した第三者の犯行か？そして次第に明らかになる、希莉と環菜の確執とは…

明らかになった希莉と環菜、そしてプロデューサー・鴻巣との確執。鴻巣は希莉が犯人だと決めつけ、希莉の居場所を聞き出そうと奈緒と朋美に詰め寄る。調べが進むにつれ、深まっていく希莉の容疑。朋美ですら希莉を疑い始める中、奈緒だけは希莉を信じ捜索を続けていた。希莉と同居していた“ミッキー”という人物。劇団のお金を持ち逃げし、姿を消した劇団員。失踪の直前に希莉の身の回りで起きていたことが徐々に明らかになっていく。それぞれに希莉の捜索を続ける奈緒と琴音。動き始めた二つのストーリーは共通の事実に近付いていく。

希莉の劇団のお金を持ち逃げしていた劇団員を追い詰めた奈緒。劇団員から明かされたのは、希莉の作品を奪うため鴻巣が仕組んだ罠の事実だった。一方、安否を確認するため希莉の実家を訪れた琴音は、初めて希莉の母親と顔を合わせる。そこには、失踪した娘のことなど気にもかけない冷たい母親がいた。その後、再び“ミズタ マリ”の病院に訪れた琴音は、彼女が希莉のルームメイトだった事実を知る。希莉のパソコンの中を見れば行方を知る手がかりがあるかもしれない、と知った琴音は、奈緒、朋美と共に希莉の自宅へ行くことに。繋がり始める点と点。そして徐々に希莉失踪の謎が明らかになっていく。

奈緒、朋美、琴音の三人は希莉の自宅を訪れ、パソコンの検索履歴から希莉の行方を探る。そこに浮かび上がってきたのは、1人の熱狂的環奈ファン"ZOOMI"の存在だった。その人物を追った希莉が何かのトラブルに巻き込まれたのではないか、と推測した三人は、その人物の捜索に乗り出す。次第に明らかになる希莉の足取り。そして、ついに奈緒、朋美、琴音の三人は"ZOOMI"の元へと辿り着く。明かされる"ZOOMI"の過去と環奈殺害との関係、そして本当の狙いとは。奈緒たちは希莉を救えるのか？

無事解放され、奈緒たちとの再会を果たした希莉。「ここから先は警察に任せた方が良い。」そう言い聞かされた希莉だったが、小説家としてこの事件を最後まで見届けたい、今回も奈緒と一緒に真相を突き止めたい、とその心中を奈緒に伝える。「もう危険なことはしない」そう約束し、二人は真相を突き止めるため、再び動き出す。希莉は、姿を消している鴻巣が環菜殺害に関係しているのではないかと考え、鴻巣のマンションに向かう。しかし、そこには希莉をつけ回す怪しい人影が…

ネットニュースの記者に目をつけられた希莉。明日までに真犯人を突き止めなければ、希莉が犯人とする記事が出てしまうかもしれない。捜索を急ぐ奈緒たちは、真犯人を探るためZOOMIこと日枝に連絡をした。するとそこで、環奈の本名である加藤和美、そしてマネージャーの加藤里英が環奈の姉であることを知る。さらに、環奈の事務所での聞き込みで、環奈のSNSはマネージャーの里英が投稿していた、そしてその里英がしばらく姿をくらましていることがわかった。里英の情報を求め、里英の恋人だという大木のもとを訪れた三人。その時、投稿されるはずのない環菜のSNSに「今までありがとう、さようなら」という投稿が。何かを悟ったかのように突然慌てはじめた大木。

里英のいる鉄塔の下に辿り着いた奈緒たちと大木。そこに立つ里英の手には、赤い血で汚れた包丁が握られていた。「真瀬環奈を終わらせます。」そう言うと、里英は全ての真相を語り出す。幼い頃の和美との思い出、和美が女優になった時の約束、そして和美のために捧げてきた人生。そして、和美と里英の間に起きた出来事。全てを語り、自ら命を断とうとする里英に、奈緒は素直な心の叫びをぶつける。そして…「家族とは？」この事件を経てそれぞれが感じたこの問いの答えを胸に、奈緒たちはそれぞれの生活へと戻っていく。