あちぴろ

コタツがない家のあちぴろのレビュー・感想・評価

コタツがない家(2023年製作のドラマ)
4.1
2023年10月〜12月クールの日テレ水10。

妻が観ると言うのに付き合って観始めたものの、「殺し」もなければ「裏切り」もなく、「人が死ぬ」訳でもないし、法廷に立つ訳でもない。恋もなければ淡々と家族の日時が描かれる一昔前のホームドラマ。

10年以上描けなくなった漫画家の夫、母と離婚して行く宛のなくなった父、冷めた生意気な高3の息子のダメ男三人とウェディング会社の社長の妻(小池栄子)を取り巻くコメディ。

ジワジワとくる面白さ。
ゴングが鳴ったり音の効果が面白い。
生意気でどうみても高校生に見えない息子、発言と行動がどうしようもなくクズな夫、自己顕示欲の強い父と本当にダメダメな男たちに囲まれた小池栄子演じるまりえの暮らし。
父親が働き出した建設現場の先輩くまさん、まりえの働くウェディング会社の社員と個性的なキャストも面白さを増した。


なかなかのダークホースな面白さのあるドラマだった。

最終話、描けなかった夫がようやく漫画を描いてそのタイトルが「コタツがない家」という本作のタイトルがここに来て繋がる。
吉岡秀隆と小林薫の「コトー」の親子がここでも観れたのはキャスティングも妙ではあった。
ダメ男たちを観てると日本はまだまだ平和だなぁ。

(2023/10/26〜12/25)
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