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いちばんすきな花のautumnのレビュー・感想・評価

いちばんすきな花(2023年製作のドラマ)
4.0
男女の友情がありかなしかのドラマだと思ってたらだいぶ違った。良い意味で。

価値観ってそれぞれだよねって
男女の友情があるかないかに対して『どうでもいい』ってセリフがあったけどこのドラマの最終話だからしっくりきたのかなとも思う。
この話題の話は今まで何度もしたことあるし、結局その人の考え方だからきっと正解なんてない。結局人それぞれ。どうでもいいことだなってちょっと思った。

赤田との友情がそれを1番象徴してて。赤田の奥さんの気持ちもすごいわかる。自分で補えない栄養分を潮さんで補給してるのかと思うと不安になる。それは異性じゃなきゃだめなの?って新婚なら思ってしまうかも。
でも最終話、赤田に子供ができた疑惑の瞬間の潮さんの反応が答えだなと思った。
でもこの男女友情説は一生正解はないと思う笑

夜々ちゃんの話もすごく印象的。
人気者に、モテる人に悩みがないなんてなくて。普通ドラマで描くならいじめられた人とかモテなくて大逆転!みたいな話はよく見るけど、クラスの中心的な人の悩みにフォーカス当てるのすごく新鮮だった。
なんでもかんでもかわいいとか顔がいいからって言われるのもそれはそれで辛いんだなと。お母さんから『女の子』として、育てられて、自分もそうあることがお母さんの喜びにつながると気づいてしまって。兄弟からは夜々が生まれるまでの助走にすぎないなんて言われて。
夜々ちゃんがお母さんに嫌いなところもあるって言えて良かった。自分の嫌いなことを知ってもらったら生きるのが楽になったってすごく大事な事だなと思った。

あと紅葉くんの『お腹痛いって時にお腹いたいって言える人』の話も印象的。友達って難しい。広く浅くとか狭く深くとか友情の濃度みたいな話をする事があるけど、正直それもその人の価値観でしかないんだけど、お腹痛い時にすぐお腹痛いって言える人がいるっていいなって思った。

4人、いやみどりちゃん入れて5人の話がそれぞれ描かれながら所々かぶっていて繋がっていて。大人になってからできる友達って本当に少ないからすごく素敵だなと思った。
毎週セリフの一つひとつを覚えておきたいと思えたドラマだった。

silentに続き生方美久さんの脚本好き
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