Jun

さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~のJunのレビュー・感想・評価

4.1
クラシックライト層にも音楽の楽しさが伝わる誠実な作りと役者陣の好演に支えられたハートウォーミングな日曜劇場。個人的にいま日本で一番格好良い俳優だと思っている西島秀俊があんなにも可愛いのはズルい。作曲家を「~先生」呼びするの最高に面白い。
主人公父娘の確執を軸にしつつ、晴見フィルの主要メンバー各個人も各話クローズアップして描いていく構成が親しみやすく、それぞれ抱えていた問題が丁寧に解きほぐされていく展開に心が和んだ。アイナ・ジ・エンドが歌う主題歌「宝者」がイントロからして素敵で、特に津田寛治演じる"コンマス"が渾身の指揮を披露した回は泣けに泣けた。若手の役者たちも魅力的な演技をする方が多く、中でも俊平の息子・海を演じた大西利空はこれからも注目していこうと強く思わせるだけの存在感を覚えた。一方で芦田愛菜の演じた娘・響はエピソードの大半が仏頂面で、日頃彼女の演技を高く評価している自分でも勿体ない使い方だなぁ…とそこだけは残念に感じられた。この役は、どちらかと言えば演技経験の浅い方が務めた方が収まりが良かったのではないだろうか。
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