かえるのエリー

厨房のありすのかえるのエリーのレビュー・感想・評価

厨房のありす(2024年製作のドラマ)
4.0
日テレ日曜日10時半枠。秋クールの中で一番楽しんだドラマで悲しい事件が起きてしまった。本作が健やかに作製されることを祈って録画視聴開始。気づけば夢中になり、ほぼリアタイで見るように。

実は以前は門脇麦は食わず嫌いだった。厚い唇の個性的な顔つきがやや苦手だったのだが、「ミステリと言う勿れ」で印象が一変。ミステリアスな患者に合っていた。そして「リバーサルオーケストラ」の天才振りも良き。さて今回は。




以下ネタバレ感想




ありすの成長を絡めたほっこりしたドラマに、ありす母の死、こうせい父の横領という2つの過去の事件があり、でもそれらがうまく調和して、結局今クールで一番楽しみな作品になっていた。

ありすはASDでこだわりが強く、コミュニケーションが苦手。でも彼女だけが特別なわけではなく、誰だって多かれ少なかれそういった悩みを持っているよね、という視点が、毎回ジーンとさせられた。

それほどに感情移入してしまうのは、やはり圧倒的な門脇麦の演技。知り合いにASDの子がいるけど、ホントに特徴を的確に捉えていたと思う。初めての恋心に右往左往しながらも、こうせいに好きと伝えたシーンは完璧だった。一方で永瀬廉の演技は初めて見たけど、思いの外上手だった。

人間関係を料理で表したり、化学でメニューを考えるのが単純に面白く、そんなレストランがあったら楽しそうと感じた。ありすは私にどんな料理を出してくれるかな。