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婚活1000本ノックのnhr703のレビュー・感想・評価

婚活1000本ノック(2024年製作のドラマ)
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明るいラブコメで毎週楽しみだった一作。
基本的にコメディで面白いんだけど、結構刺さるセリフもあったりして考えさせられたりも。

特にヤギオ編。
「優しさや穏やかさ、どれも素敵なことなのにその全てが愚かな私を際立たせていく」から始まる綾子の葛藤。
「この健全で善良な人たちに囲まれて、好きなことやって、人生楽しんでるのがいいよね。きっと私は幸せに……って思えない!私は思えない!いいのか?それでいいのか?」「結婚した先自分が相手に与えるものが何もない」「彼が見てる私は幻の私」

多分だけど婚活で決められる人間は男女問わずここが割り切れる人間なんだろう。
普通に考えたらここで長いものに巻かれとくのが人生上手く生きられてる。
後に振り返った時に、情熱は無くとも穏やかに、世間から見て真っ当な道を選んで幸せに暮らしましたよ、となる。
でも綾子は割り切れない。自分のやりたいこととか、自分らしくいたい、という気持ちが穏やかに暮らすことより強いんだよね。ここ結構リアルな分かれ道だなと。不器用だね〜。

で、ポイズンとの「どうでもいいのが楽だわ、このなんでも言えちゃうこの感じ。楽な方に楽な方にと流された挙句、大失敗に陥る」という闇モード。

最終的には「すぐ籍を入れるとか子どもをつくるとかじゃなくて、ずっと2人で一緒にいたいと思える人」を綾子が選択するのも良かった。人と人の関係性ってそこが原点だと思う。

八木くんは『美しい彼』の印象が強かったけどこういう柔らかくてとぼけた役の方が素なのかな?ってくらいハマってた笑
忍成修吾がゲスト枠ながらまたどうしようもないクズ男だったのもわかってるよね〜

個人的に主題歌もぴったりだと思っていて、「ネタばかりが増えていく 幸せはどこにある」は共感できて大爆笑したあとにほんのり苦笑してしまった。
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