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サムダルリへようこそのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

サムダルリへようこそ(2023年製作のドラマ)
4.0
大切な存在なのに、あるきっかけで憎んだりわだかまりができたりして、関係が拗れてしまった相手と、時間をかけながら向き合っていき、そうしながら自分も過去のアレコレを引き受けて乗り越えていくというエピソードがいくつも出てきて、済州島の豊かで美しい自然にも癒されるヒューマンドラマです。

途中、話がなかなか進まずに興味を失いかけましたが、終盤にかけて過去のいろんな事がわかってくると、物語に厚みが増して、ヨンピルとサムダルだけでなく、サムダルのお母さんとヨンピルの父、ヨンピルとサンド、ジンダルとデヨンらの関係性にとても引き込まれました。

はじめのうちは、韓国ドラマにありがちな、いい歳した子どもの交際などにやたらと干渉して、子どもの人生を邪魔してくるウザい親の話かと思ってウンザリしかけてましたが、そうなるに至る深い悲しみや、その痛みに寄り添いながらも、親の犠牲にはならずに、自分の生きたいように生きようとするヨンピルやサムダルがとても良かったです。

チチャンウクが良いのはいつも通りとして、サムダル役のシンヘソンが最高!
落ちぶれてソウルから生まれ育った済州島に帰ってきてからの、みっともなさも何もかも曝け出した感じが可笑しいやら可愛いやらでとても魅力的でした。

あと、「誘拐の日」ではクズ野郎だったサンド役のカンヨンソクも、友情と恋愛感情の間でずっと葛藤しながら生きてきて複雑さを抱えているんだけど、それでも大切な人の事を考えて、優しくて、切ないけれど深い愛を感じました。

以前は普通のオンマ役っていう印象だったキムミギョンさんは、この頃はほんとに存在感のあるオンマ役が続いていて、そのうち主役もやりそうな勢いを感じました。

3
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