かえるのエリー

春になったらのかえるのエリーのレビュー・感想・評価

春になったら(2024年製作のドラマ)
4.0
映画は字幕派だけど、Pixarは子供が小さかった時は一緒に吹き替えで観たっけ。ニモのパパは木梨憲武、正直なところあまり彼の演技が好きではない。ただ、泣けそうなテーマの親子ものの本作が気になってはいた。終盤に差し掛かってようやく録画を一気に見始め、最終回はリアタイで。







以下ネタバレ感想






3ヶ月後に結婚する娘、3ヶ月にこの世を去る父。慶と哀が同時に訪れるストーリーだが、やはり哀の方が凄まじいパワーで、結婚のスイッチを押したり引いたりする娘カップルを奈緒と濱田岳が好演。癒し系お笑い(というジャンルがあるかはともかく)のかずまるくんという設定により、哀しさを重すぎずに表現していたと思う。

そして重すぎないようにしたのはやはり父を演じた木梨憲武のキャラもある。劇中で普段のおちゃらけた感じを出すわけではないが、染み付いたイメージは大きい。やっぱり演技は私の好みではなかったのだけど、この作品では必要だったかも。

瞳を演じた奈緒について。助産師という新しい命を迎える現場に身を置き、家では消えゆく父の食事を気遣い、そして自分の幸せについても考えるという、感情ぐっちゃぐちゃの状態を、奈緒が素敵に演じていた。特に#10は新しい命の誕生という感動の一方で、父はいよいよ入院というエモーショナルな回で、こちらも涙でぐちゃぐちゃになった。

バケットリストに「英語」があった意外性が最終回で明らかに。若干設定に無理も感じたが、歌は素敵だった。映画「死ぬまでにしたい10のこと」が好きなのだけど、今回改めて、私もリストを書いてみようかな、と思った。