どど丼

RoOT / ルートのどど丼のレビュー・感想・評価

RoOT / ルート(2024年製作のドラマ)
3.7
「オッドタクシー」別サイド視点からの実写ドラマ化作品。あのポップな絵柄の傑作ミステリーアニメがどう実写になるのかと思いきや、驚く程に重厚感のあるリアル志向のシリアスなサスペンス調に仕上げられていて、作風はクリティカルヒット。

全編シネスコで暗めのコントラスト主体という日本のTVドラマとは思えない斬新な撮り方には驚くが、映画好きとしては願ってもない程の映像美が観られて歓喜。どの配役も素晴らしいのだけど、やっぱ和田垣さくらは圧倒的で、ビジュアルから性格まで見事なまでの再現度。あと乃木オタだからとか関係なく、中村麗乃があまりに二階堂ユキだった、舞台の理々杏版も気になるな。

ドラマ単体だと話が全体的に見えづらいのが少々致命的だったかも。アニメ版はキャラクターが全員違った動物なので視覚的にキャラクターを認知しやすいのだが、ドラマはその良さをあえて捨て去った上に暗くてイマイチ顔の見えない人が多かったり出番が少なかったりでなかなか覚え辛く、それゆえ話も追いづらい。キャラクターを削ったにしても、この作風と明快なストーリーテリングを両立させるのは確かに難しいよな。それでも、毎週この世界観にドップリ浸かり込んだから、やっぱり見せたもん勝ち。
どど丼

どど丼