pokotan

アンチヒーローのpokotanのレビュー・感想・評価

アンチヒーロー(2024年製作のドラマ)
4.2
いやー、面白かった。
キャスティングが見事。
長谷川博己の演技も素晴らしく、野村萬斎の捉えどころのない伊達原検事がピッタリ。
日曜劇場らしい豪華なキャスト。

依頼人の勝利のためには違法スレスレのことでも何でもやる明墨弁護士。
その正義と2話ラストでの衝撃から、赤峰の担当した過去の冤罪事件と正義感、紫ノ宮の父親との関係も描きつつ、12年前の糸井一家殺人事件の闇を解明していく。
徐々に明墨の狙いが見えてきて、検察、政治家、警察の不正、さらには判事の闇を炙り出す。
その根底には志水さんへの後悔が熱い熱い原動力となっている。
最終回で、だからかと腑に落ちることも多くて、前の回で明墨と百瀬の描いてたシーンで、違うアングルで実は緑川が立ち会ってたなど、見せ方としても面白い。

最終回で、被告人となった明墨が、法廷であれだけ動き伊達原を追求出来るのはやや違和感はあるが、明墨と伊達原のお互いの正義のぶつかり合いはさすがの演技力で見応えあった。
最後、最初は反発していた赤峰が明墨を継いだ表情、演出も見事。

公平でない世の中。
加害者の救済のない社会への警告。
法律の矛盾。
そのメッセージも良かった。
pokotan

pokotan