見ていた家族につられてなんとなくそのまま見続けました。
映画のための宣伝ドラマと思ったのですが、カタルシスも用意されていて想像以上に楽しめました。
ヒルズ族の権化みたいな社長が出てきます。彼にみんながペコペコ。違和感ありありでした。
でも、精神主義に走りがちなグランメゾン東京関係者たちのカウンターキャラとしては、十分に機能していたように思います。
最後に種明かしがあって、さあパリへ!
映画への牽引は完璧でしたね。
でも、ミシュランなんですよね。
料理の世界で、ミシュランってひとつの象徴というか幻想なのはわかるのですが、なぜこれほどの権威を持ったのかよくわかりません。
認知度向上による商業的意味、食べログやFilmarksと同じ承認欲求、権威付け、解りやすい指標だから?
日本だけかと思ったら「エミリー、パリへ行く」でもガブリエルがミシュランの星を巡って一喜一憂するので、世界的な現象なのでしょうか。
このドラマも公開された映画も「ミシュラン」が大きな指標になっていますが、自分が捻くれ者だからか滑稽に見えてしまいます。
ドラマや映画の題材としても、かなり薄っぺらいような気がしてならないのですが。
個人的には、そんなどこの誰ともしれない他人の評価を気にして悩み抜くシェフよりも、もっと別のナニカ、自分の矜持みたいなモノと共に戦うシェフの物語が見たいかもしれません。
ミシュランに選ばれても、拒否はしないけどそんなのはあんまり関係ないと嘯くシェフに惹かれます。