なかなかおもしろかったです。恋愛ドラマにみえて、人生を自分で掴んでいく女性たちの自立のドラマでもありました。
モラハラ夫によって自信を失っていく若い後妻(井川遥)を愛した長男(斎藤工)と、官僚の父との愛憎劇。渋澤家の家庭内のどろどろと、霞ヶ関と永田町のどろどろが混じり合います。
最初は斎藤工目当てでしたが、井川遥のPVみたいな作品で、美しさに見惚れました。
航空事故で家族を失った2組の家族。渋澤家は妻を失い、男手一つで息子二人を育て、その後妻になった井川遥は同じ事故で両親を亡くしている設定。
喪失感を乗り越え、依存から自立しようとあがく女性。
男たちの視点が「女性を守る」というのが終始キモかった。
夫の元愛人役の菊池桃子の笑いながらの突っ込みが不気味。桃子があんなに怖い演技できるとは…適役でした。いちばんインパクトありました。
小説家役の梅舟惟永が崩壊していく家庭を題材にするのも恐ろしい。
女の敵は女なのか。
いえいえ、女の敵は男性性です。
キャラが立っていて、人物が多面的に描かれていておもしろかったです。
大石静脚本。ここぞというところで女性は理性的に論理立て、男性が感情的になるのをしっかり描いていました。
弟の永山絢斗の演技がいちばん細やかでうまかったです。兄の青くささと対照的でした。
霞ヶ関と永田町のどろどろがベタでしたがけっこう面白かったです。あり得そう。
井川遥の熟した美しさにふさわしい男は誰もいないと思ったのですが。ドラマだから仕方ない。自分の弱さを認め受け入れる芯の強さと清らかさが素敵でした。
(生まれ変わったら井川遥になりたい😆)