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1997年、大阪の公園。薄汚れた格好の奥本拓夢(大東駿介)は、出会ったばかりのホームレスたちに自身の波乱万丈な過去を語り始める。 時代は遡り1991年。かつてテレビ制作会社のADだった奥本は、女優に手を出して会社をクビになるも、フリーのADとして持ち前のノリと愛嬌を武器に、テレビ業界の沼にどっぷりと浸かっていた。 そんなハッタリばかりの奥本を、付かず離れずの関係を続ける元カノジョの春永洋子(相武紗季)は、時に呆れて現実に引き戻しつつも、深い愛で見守っていた。 ある日奥本は、自分とは対照的に真摯に番組作りと向き合う局の若手AD・水野秀真(八村倫太郎)と出会う。 プロデューサーの遠藤の指示で、特番にゲスト出演する大御所俳優・小田島郁人の恩人を探すことになった水野。しかし、小田島が最も再会を願う元天才子役の少女・ユキだけがどうしても見つからず、水野は窮地に陥る。 その場に居合わせた奥本もこのトラブルに巻き込まれ、遠藤から理不尽な難題を突きつけられてしまう。番組のレギュラー獲得と自身の居場所を懸け、奥本と水野は泥臭くユキの行方を追うが、手掛かりは少なく捜索は難航。 果たして、性格が正反対の2人は無事にユキを見つけ出し、無茶振りを切り抜けることができるのか。そして、この時は我が世の春を謳歌し、絶好調だったはずの奥本がなぜ、すべてを失い路上で暮らすに至ったのか………… その数奇な運命の幕が上がる。
奥本拓夢(大東駿介)は自身の制作会社「エンギ・エー」を設立する。「来た仕事は絶対に断らない」をモットーに、テレビの枠を超えた雑務まで何でもこなす構えで、局を辞めて入社した水野秀真(八村倫太郎)ら個性豊かな社員たちと共に、活気あふれる毎日を送っていた。 そんな中、水野が「純粋に音楽の良さを伝える番組を作りたい」と熱い企画を提案してくる。しかし、局のプロデューサー・遠藤(アキラ100%)からは「数字が取れない」と門前払いを食らってしまう。それでも水野の思いに応えたい奥本は、自ら番組のスポンサー探しに乗り出すことに。 一方で奥本は、水野や長年の付き合いである洋子(相武紗季)の忠告をよそに、怪しげな建設会社社長・石黒(小出恵介)の甘い誘いに安易に乗ってしまうなど、その行動には徐々に危うさも見え隠れし始めていた。 やがて、会社を揺るがす予期せぬ大きな壁が奥本たちの前に立ちはだかる。 大成功の裏で確実に回り始めていた転落への歯車。彼がホームレスへと身を落とすこととなる、決定的な出来事へのカウントダウンが始まる。
石黒(小出恵介)の誘いに乗って一攫千金の大勝負に打って出た奥本拓夢(大東駿介)だったが、結果は惨敗。多額の借金を背負い、会社はついに立ち行かなくなってしまう。そこへ容赦ない取り立てに現れたのは、ヤクザの辛島と甘木(小林圭輔、友保隼平/金属バット)。 徹底的に追い詰められた奥本は、最後まで残ろうとする水野秀真(八村倫太郎)をも冷たく突き放す。 周囲からも見放され、文字通りすべてを失った奥本。長年の付き合いである洋子(相武紗季)が心配して訪ねてくるが、自暴自棄に陥った彼はその優しさすらも拒絶してしまう。夜の街を彷徨っていた奥本は、辛島たちに捕らえられ、ラブホテルの一室に監禁されることとなる。 そこで見張り役として奥本の前に現れたのは、「出会い頭のケン」の異名を持つ血の気の多い若手ヤクザ・ケン(前田旺志郎)だった。刃物をちらつかせるケンを前に絶体絶命のピンチに陥る奥本だが、持ち前の図太さでなんとか窮地を乗り切ろうと試みる。 「ウソはあかんけど、ホラは吹いてええ」という信条のもと、数々の荒波を乗り越えてきた彼に、いよいよ最大の試練が訪れる。 果たしてこの窮地をどう切り抜けるのか。そして、栄光と挫折の果てにたどり着いた現在の彼が、なぜ“絶望できない”のか。そのすべての謎が、ついに解き明かされていく。