スピルバーグとトム・ハンクスが手を結んで、
プライベート・ライアンでは描けなかった真実を語るTVシリーズ、
ようやく見終えました。
全10話からなり、E中隊という優秀な空挺部隊を軸に話が進みます。
実話を元にしており登場する人物は実在していますので、
より感慨深いです。
1話はイギリスでの訓練時代
、これだけで一本の映画と同じ密度ですから(2時間半)
2話はノルマンディ上陸作戦、
舞台はフランスやオランダ、ベルギーと転々とし、
バルジやバストーニュも出てきます。
戦争映画で描きたいテーマがてんこもりで
とても一本にして評価する事は難しいのですが、
私が印象に残ったエピソードは、
激しい市街戦を展開する3話「カランタン攻略」、
衛生兵だけに絞りこんだ6話「衛生兵」、
最も激しい戦闘を展開する7話「雪原の死闘」、
ドイツでの惨状を描いた9話「なぜ闘うのか」が鮮明に思い出されます。
映像、音声は映画と引けを取らない出来で、
製作者サイドの意気込みを感じました。
人物像も話が進むにつれて個々がよりはっきりしてきて、「
E中隊」の絆も読み取れます。
それにこの話、決してありがちなアメリカ万歳じゃありません。
捕虜は不当に殺す、戦地で略奪はする・・・
とキレイゴトではない裏側も描かれています。
私はWOWOWのハイビジョンで観ましたが、精細な映像に圧倒され、
5.1chの飛び交う弾丸に驚かされました。
もちろんTVならではのちょっと劣る面もありますが、
ものすごい規模のTVドラマです。
全話観終えた後のオープニングは
なんともいえない切なさに襲われました。