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運命の人のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

運命の人(2012年製作のドラマ)
4.8
理想と欲望がせめぎあう新聞業界において、政治部のエース記者・弓成(本木雅弘)が、理想と信念で“沖縄返還"の裏側に潜む国家権力の欺瞞を暴いていく。 
しかし権力の逆鱗にふれた弓成は、ほんのわずかな綻びがきっかけでスキを巧みにつかれる。 
激しい巻き返しにあい、やがて一大スキャンダルの渦中の人となる弓成。 
政治記者としての自らの信念が歪められ、傷つき葛藤しながらも不屈の精神で闘う弓成と、“新聞記者の妻"として夫を信じて生きようとする一方で“女"として夫に疑いを持ち続ける由里子(松たか子)、 ある夜の出来事がきっかけで弓成に特別な感情を抱き事件を思わぬ方向に導いてしまう外務省事務官・三木昭子(真木よう子)。 
この三人の苦悩を軸に、仕事を、家族を、プライドを大きく傷つけられた人々が運命に翻弄されていく様子をスリリングに描いていく。 
山崎豊子の同名小説をドラマ化。
本木雅弘演じる正義派だが傲慢な記者弓成が沖縄本土返還交渉の裏にある日米の密約を日本政府の妨害や脅迫に負けず追及していくポリティカルサスペンス、弓成と弓成を慕い日米の密約を裏付ける秘密文書を渡している内に道ならぬ関係になる三木昭子と弓成の妻の三角関係が組み合わせって戦後の暗部を抉るドラマに仕上がっている。
本木雅弘、真木よう子、松たか子の演技が、印象的。
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