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MR. ROBOT / ミスター・ロボット シーズン4のmegurosのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

社会を操る権力構造、富を独占し格差を助長するシステムに、暗号無政府主義的に、現代の石川五右衛門的に立ち向かうハッカー=エリオット。シーズン4はいよいよダークアーミーとの直接対決を描く。

とここまでは思っていた...。しかし、ラスト3話で衝撃の展開へと突入。解離性人格障害の映像化というのか、アガサ・クリスティ+アイデンティティのような話に。自らの写鏡で別人格とも言えるようなホワイトローズとの対面シーンも凄まじいが、閉じ込めていたもう1人のエリオットとの対面、さらには今まで信じてきた語り部であるエリオットは怒りを担当する新しい人格の一つであり、本当のエリオットを守るために邪魔なものを排除し、fソサエティを結成し社会の変革を進めてきたことということが怒涛の勢いで明かされる。

サム・エスメイルは何かの形式を借りたナラティブや、長回しによる空間の見せ方が抜群にうまい。ただ、話がよくわからない所もあるな...とここまで思っていたのだが、そういうことだったのか...と最後に謎解きをされた感じ。さすがに1シーズン13話とかで4シーズンはさすがに少し長い気もしてくるが、今度はもっと真剣に見返さないと...と思う気持ちが強い。

しかし、全体のストーリーを追わずとも個々のエピソードは単体でも秀逸。シーズン4では第7話は舞台構成の室内劇で、ラストの終わり方までシャープだった(とはいえ、特にラスト3話が凄すぎる)
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