「ヒュー・グラントとベン・ウィショーが同性愛のカップルを演じる実話を元にしたドラマ」と聞いてずっと楽しみにしてたら、まさかの日本語版放映！ ありがとうWOWOW…入っててよかった。
同性愛が罪とされてた60～70年代のイギリスで、野党党首の政治家ジェレミー・ソープが元恋人の男性ノーマン・スコットを殺害しようとした疑いで法廷にかけられた「ソープ事件」を元にしたストーリー。
国民保険カードを紛失し路頭に迷ったノーマンが面識のあるソープを訪ね、彼を気に入っていたソープが自宅に住まわせ肉体関係を持つようになるがその後破局。弄ばれたと怒るノーマンは各方面に2人の関係を仄めかし、それを脅威と感じたソープはノーマンの殺害を企てる…。
BBCで放映されていた当時、日本ではおっさんずラブが猛威を奮っていて、何たる偶然！と思いましたが全然テイストは違って。50年前のイギリスと現代日本じゃ時代背景違いすぎるから当然ですが。
結構ショッキングな内容にもかかわらずテンポがよくてどこかユーモラス。
まあしかし、英国屈指の演技派俳優の共演は本当に素晴らしい。2人の演技で加点したくもなる。
しばしばメソメソ泣いてるけど芯の強さを感じさせるノーマンと、ドクズだけどどこか茶目っ気を感じさせるソープというキャラクターは、この2人じゃなければ全く違った印象になったことでしょう。脚本が唯一生存しているノーマン寄りなんでしょうが、ソープ事件のWiki読むと全然印象違うので。
ていうかこの2人、直前にパディントン2で共演してるんですよね！
可愛いうさちゃんじゃなくクマちゃんだった…
劇中、「お前みたいな名もない者が国会議員の名士の名前を出すなんて」というような台詞がありましたが、50年前はそういう格差が明確に存在していた時代だったんだな…そして未だにノーマン・スコットさん、国民保険カードを所有してないってよく生きてこれたな…。彼の愛嬌が命綱だったのか。
