ブタブタ

MM9-MONSTER MAGNITUDE-のブタブタのレビュー・感想・評価

MM9-MONSTER MAGNITUDE-(2010年製作のドラマ)
2.5
見れないのが残念。
今このタイミングで見るべき作品なのに。
今から思うと超豪華キャスト。
高橋一生はこの後『シン・ゴジラ』(この時点では未だブレイク前夜)そして大人気売れっ子俳優へ。
そして『シン・ウルトラマン』でまさかのあの役。
樋口真嗣監督として『シン・ウルトラマン』の前作は『シン・ゴジラ』でなくて『MM9』だと思う。

ここまでが以前の感想。
『ウルトラマンブレーザー』見たら色々言いたい事が出来て追加感想。
『シン・ゴジラ』の巨災対『シン・ウルトラマン』の禍特対はネーミングその他間違いなく『MM9』の気特対が元祖。
総監督・樋口真嗣、監督・田口清隆、脚本・伊藤和典、そして通行人・庵野秀明(笑)と言う最強の布陣で山本弘・原作の小説を実写化した特撮ドラマ。

特撮ファン・マニアとして知られる小説家・山本弘の円谷特撮作品へのオマージュと偏愛に満ちていて言わば特撮オタクなら誰でも一度は妄想する「僕が考えたウルトラQ及びウルトラマン」である。
だがしかし。
怪獣が殆ど出て来ないのは予算の関係もあり仕方ないと思う。
なら原作山本弘が言うように米ドラマの傑作『ミステリーゾーン』の様なアプローチ等のやり方があったと思う。
本作は兎に角キャストが豪華であり、のち『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』との共通点やキャストも被ってるしスタッフである樋口真嗣・庵野秀明によって『シン』両作にその世界観等フィードバックされた事は間違いない。
本作がカルト的、「平成のウルトラQ」的な評価を受けずファンの語り草にもならず殆ど忘れられた作品になってしまった(つまり失敗した)のはひとえに「主人公(ヒロイン)の魅力のなさ」に尽きると思う。
この辺りの事は作者山本弘自身が『MM9番外編 藤澤さくらの憂鬱』と言う短編でキャラクター自身の口を借りてドラマ版を、特にヒロイン藤澤さくらをボロクソのクソみそにけちょんけちょんに貶してるので是非とも読んで欲しい。

この実写版・藤澤さくらは何故か特気対メンバーに対してタメ口の偉そうな態度で、自分が敵わないと思った相手にのみ敬語と言う「マイルール」とやらを持っているまあ一言で言えばゴミみたいなキャラクター。
この精神性って様はヤンキーとかDQNでコレってオタクが一番嫌いなキャラクターなのでは?
脚本があの『平成ガメラ』『パトレイバー』の伊藤和典なのに何でこうなった?!と謎でしかないのだけど、コレってエグゼクティブプロデューサー??とか上の方の偉い人が全くのダメダメで脚本等現場ではどうにもならなかったとか、キャラクター設定の時点で最早ダメだったのではなかろうか?
何かこの実写版さくらって「おじさんピンクが考えたZ世代(笑)の若者」みたいで見てて不愉快になるだけで魅力ゼロなんだもの。
コレがパトレイバーの野明みたいなキャラクターだったらもっと面白くて特撮ファン・マニア・オタクの語り草として伝説のドラマになったのでは無かろうか。
改めて見てまた不愉快になり1点減点で。
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