橘

氷点2001の橘のネタバレレビュー・内容・結末

氷点2001(2001年製作のドラマ)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

鬼束ちひろさんの曲で1番好きな「Infection」が主題歌ということで観たくて観たくて…だったのにアマプラ配信終了間際まで放置してたドラマを漸く完走しました。
原作は「氷点」も「続・氷点」も読みましたが昔々のことです。そうそうこんな感じ、三浦綾子原作なのにキリスト教云々は全カットかぁ…となりました。
でも惹き込まれた……面白かったです。

生まれか育ちか。原罪。
陽子が傲慢なくらいに善性が高いので、夏枝の苛々もわかります。でもすごく良い子に育つほど、養女とはいえ夏枝が愛情深く育ててたんだなと思うとつらくなる。愛情深く育ててきたからこそ憎さも100倍になるし、夫も自分自身も許せないのも加わってたんだろうな。。
浅野ゆう子さんなのでサスペンスフルになってたけど、このドラマの夏枝は原作よりマシ。
原作の夏枝は北原くんとかにも色目使うどうかしてる人物だから…自分の美を見て!みたいないつまでもお嬢さんなので村井先生にフラフラいくのも自然。このへんがちょっと繋がらなかったな〜

陽子を演じた末永遥さん可愛い……おはガールのとき1番好きだった。キラッキラでこりゃ徹も惹かれるわい。
啓三は三浦友和さんでこちらも良かった。救急車ごと海に沈められてたのあれリアルそうだった……。感情をあまり表に出さないのがあの頃の父親って感じだ。
辻口夫妻のお友だちの、高木先生な益岡徹さんと辰子おばさまな戸田恵子さんも良かった〜高木先生の軽い感じと辰子おばさまの優しさ、家族じゃない関係でこういう人いるの救いだ。高木先生も辰子おばさまもそれぞれご自分の仕事もあるのに辻口家に親身で有り難いな。
村井先生なんであんな態度取れるんだろ。

夏枝も啓三も、陽子を喪いそうになって初めて、事の重大さに気付くのは正直遅い。
でも、復讐とはいえ啓三が陽子を引き取らなければこんな家族にはなれなかっただろうし……と思うと難しいな。
陽子の本当の父親とされてた人ではなく、本当の母親に罪(陽子に異父兄弟アリ)があったんだけどそれは続編の話なので。石原さとみさん版は「続・氷点」まであるらしいので気になります。



「Infection」、大変なときに後ろで流れてたりして情緒が掻き乱されるけど良い曲だなぁ。
Instrumentalなときはピアノとストリングスだけのオーケストラ曲かな?となるけど、この綺麗な伴奏(?)にあのメロディーと歌詞があの声で乗ると心が爆破して飛び散ることになるので。。。
夏枝の曲と思って聴いてたら陽子の曲になる。

爆破して飛び散った心の破片がそこら中でキラキラ光っているけど
いつの間にわたしはこんなに弱くなったのだろう
橘