『サンジュニペロ』のみ
ここで描かれる世界をユートピアととるか、それともやはりディストピアだと感じるか。私だったら死んだら死んだままがいいのか？全部うまく言えない。暗い話ばかりのTVドラマ『ブラックミラー』のなかでサンジュニペロの底抜けなラストを、私は簡単に咀嚼できない。80年代の洋楽の歌詞は本当に明るいけれど、どこかしらに死を彷彿させるような曲や詞が多い。爽やかな歌を歌ってるんだけど、歌ってることはちょっと毒があったり気持ち悪かったりする。それはコンプレックスに打ちひしがれた男の子の曲だったり。サンジュニペロのエンディングで流れるこの曲もそう。「ねぇ、どんなに素敵なことかわかる？だって天国が地上にあるんだよ。天国では愛がいちばん大切なんだって」(歯磨亭狐狼狸)
