るる

ベター・コール・ソウル シーズン5のるるのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

2020年2月24日の配信日からだらだらと見て最終話配信日4月21日に完走。配信前は楽しみにしていたのに、ちょっと疲れてしまっていたな。リアルタイムで配信日を毎週楽しみにするというより、何話かためておいて吹替でまとめて流す、という感じだった。セリフの明瞭さ、BGVとして重宝した。

ジミーとジャックの兄弟の確執が終わって、カルテルの息の詰まる事情がメインになるにつれ、やや興味が離れた部分はある。それにしてもマイクは相変わらず人生の師匠ポジションでなんとも言えぬ安心感。

しかし最終話の白眉はキム! キムがなぜジミーに惹かれていたかって、彼の下世話さへの共鳴、エリートへの対抗心と反発だったと思うので、ジミーのタガが外れていくにつれて彼女のタガが外れていくのもさもありなん、

道を踏み外すでもなく、一線を越えるでもなく、これはジミーとキムが選択してきた道すがらに過ぎない、ふたりの道は最初から交錯し続けていた、ここは道中、行き着く先までもう少し、という描き方、見事すぎた。

自分のことをgood girlだと思い込んでいるエリート野郎、どことなく見下されている、侮られていることがわかる相手の鼻を明かしてやりたい気持ち、めちゃくちゃわかる、君のために言ってるんだ、が口癖の男、ジミーと同じ、でも違う男、ジミーとの共通の敵であるハワードをターゲットにするのは必然か。tellingがうますぎるよ。反発するせいでとんでもない方向へいく。

ブレイキングバッドの夫婦の関係、妻側の視点、妻の選択の描写はたしかに描かれていたけれど、彼女の日常の描写については自明のこととされていて足りていなかったかもしれない。日常とはそれと気付かなくとも選択の連続で、その先に大きな決断を伴う選択があるだけなのだ…

キムを主軸のひとつとしてここまで描いてきた今シリーズはすごい、ちゃんと2015年代以降の作品だし、確実に20年代以降も残り続ける傑作だ、徹底的にホモソーシャルを描いてきた作品の中で、"逸脱する"女をこんなにも丁寧に描いてる…いやすごい。

このドラマはいつだって、君にはそんなことできないだろう、そんなの君らしくない、君にはどうせ無理だ、という言葉がトリガーになる、とことんハングリー精神を刺激する、反骨心を煽って最悪の道を選ぶ、よくできてる。

しかし基本的には、マイクとガスの新たな一面、ナチョの顛末、そして名を捨てて別人となったジミーの行く末を見届けるために見ているので、どうか少しでも希望ある結末に向かいますようにと願っている。

掃除機屋さんはどんなふうに登場するのかな。

ファイナルシーズンまでいつまで待てばいいのか、新型コロナの影響でどこまで撮影延期になるのか…キャストやスタッフが健康な状態で撮影再開に臨めることを願うばかり。

歳を重ねて見た目が変わりすぎる前に撮り切れるといいね、と思うけど、もういいよ、そこは重要じゃないよ、とも思っている。無理に若返りメイクをさせないあたりに好感を持っているので…頑張ってほしい。

おじさんでも幸せになれる、罪を犯した道の先でも生きられるんだと示してほしいのよ。