ぐっない

ナルコス シーズン2のぐっないのネタバレレビュー・内容・結末

ナルコス シーズン2(2016年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ひとり死ぬだけで大変なことなのに、人がどんどん死ぬから、感覚が麻痺していく。悲しんでいる余裕がない。悪党の死に、スカッとしてしまう。さいご、パブロが死ぬときだって、特捜隊の人が何人も殺されていたのに、なんとも思わなくなってしまう。

正義とか悪とか祈りとか神様ってなんなんだろうと思う。パブロの家族がクリスマスをお祝いして、おばあさんは教会へ祈りに行って、パブロもお守りとか身につけるようになって、この人たちは、神様が守ってくれると本当に思っているのだろうかと思った。国民としての権利とか、保護がないと殺されてしまう!とか、よく言えるな、と思った。自分たちの家族を守ることに躍起になるのに、大勢の人々を殺すことにはなんとも思わないの、不思議で、ムカついて、恐ろしかった。

ペーニャたちがどんどん正義から外れていって、それを観て、どうしようもなくて、しんどいと思った。ここまでの悪党に対して、正しいことだけで立ち向かうなんて、不可能なんだと思った。暴力に対して、正義はあまりにも無力だ。
シーズン1を面白い面白いと貪るように観て、シーズン2は、鬱々としながら観た。これを面白いと言ってもいいのだろうかと思った。これが史実だなんて、やるせない。命は、こうも簡単に消えてしまうのか。

今でも麻薬戦争は続いていて、そのことを考えると頭が痛くなる。忘れたいと思った。平和にぬくぬくと生きていきたい。どうしようもなくて、くるしい。
ぐっない

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