最後の30分、なんで2人は前に進めるのって思ってた。
あんなに怖い場所で、ひどいものたくさん見て、なのにどうして前に進めるんだろう。あの迷路の奥に犯人がいるからって、なんでもう逃げちゃおうって思わないんだろう
毎日子供や女性が酷い目にあってるニュース見て、自分が女として生まれたことに絶望してる。こんな世界滅んじゃえばいいのにって思う。でも私は何もしてない。
主役のふたりは正反対の性格で、でもドラッグにハマったり家庭かあるのに不倫したりして、全然真っ当な人間じゃない。
コールは悲観的で厭世家で、人付き合い全然しないのに、この事件に心血注いで向き合って、犯人を突き止めようとする。傷つく人たちの連鎖を止めようとする。
マーティンの、テープを見た時の反応とか、私たちそのもので。陽気で人付き合いの上手いアメリカ人って感じなのに、もう警官じゃないのに、コールに協力して調べて。
あんなに怖い迷路。どうして進めるんだろう。2人は男で、犯人がもし捕まらなくても、自分に危害は無いのに。
2人が、悲しんで、怒って、犯人追いかけてくれて、なんだかそれが嬉しかった。嬉しくて泣いた。あんなに俗っぽくて、不器用なふたりだったから。
終わり方、すごくすごく、よかったなあ。
こんなに汚い世界でも、それでも、生きるに値するのかもしれない。
