Ayakashd

ザ・クラウン シーズン6のAyakashdのレビュー・感想・評価

ザ・クラウン シーズン6(2023年製作のドラマ)
3.6
何が起きるかわかっているのに、こんなにも固唾を飲むことがあるだろうか。デビツキ様偉大…ダイアナそのものだった…

しかし、戦後直後のエリザベス戴冠からシーズンごとにだいたい10年の時の経過を描いてきたこの大河ドラマの最終シーズンが、ダイアナの死の直前の数ヶ月を4エピソードで描くことの意味。

ドディと出会ってから亡くなるまでこんなに短かったとは…このドラマで描かれたダイアナの心情を考えるに何かひとつでも掛け違えていれば彼女は死ななかったのに、と思うね…

モハメドアルファイドの描かれ方が気になって調べたけど、さすがに自分でパパラッチを雇ったという証拠はないらしい…そこまでよく人物を知らないし、エクストリームな人であることは確かだろうけど、ちょっとダイアナの死の直接的な原因を作った人として描かれすぎなのでは、とは思ったかな。

このエピソードでこのドラマが終わりを迎えるのは必至とはいえ、これまでのエピソードが描いてきた王室と政治のありよう、王室の人間がそうはいっても人間であること、王室という存在の功罪…から考えると、前半はダイアナ、that’s it感があって少し寂しくはあったかな。でも英国にとってあの事件がそれほどの影響力のある出来事だったということかな。

その後のハリーの一連の騒ぎなどを考えると、本当に、王室がどうなっていくべきなのか…答えはないね。

というようなことを極東の一介の会社員にも考えさせるほど広く届くドラマだよ。

後半を待ちつつも、シリーズ通して好きだったのはヴァネッサカーヴィーのマーガレットと、オリヴィアコールマンのエリザベスだな。
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