Ayakashd

DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機のAyakashdのレビュー・感想・評価

5.0
これはまじで…これはまじで…怖すぎる…オピオイドクライシスはなんとなく知ってるつもりだったけどこんな話だったとは…傑作…

合法「万能痛み止め」でアメリカ全土に中毒者とオーバードーズ死を量産させた製薬会社およびオーナー一家、いわば大企業麻薬王の極悪非道の物語…

大資本の犯罪的なやり方がもはや怪談レベルの語り口で緻密に描かれる一方、オキシコンチンに破壊されたアパラチアの炭鉱コミュニティの人々の人生、そして、製薬会社を訴追しようと生活の全てをかけて挑むDEAや検察の姿が交互に折り重なるように描かれる。

マイケル・キートンが演じた町医者がまた素晴らしかった…自身も自動車事故後にオキシコンチンを処方され簡単に中毒に陥ってしまう、善良な医師の再生の物語…彼の物語がドラマの背骨を貫いていたのが本当に良かったな。コミュニティの力。再生し、立ち上がる人々の姿がよかった。

Kaitlyn Deverは出てきた瞬間に不幸確定ってな顔つきで見ていて辛かった…ブックスマートでも見て彼女のハッピーな姿を再度確認しなければ笑

Shame on sucklerのプロテストのシーンはめちゃくちゃグッときた。YouTubeでも確認したけれど、本当に、市民が立ち上がる尊さよ。

完全勝利ではなかった検察の二人のラストの表情もまた良かったな。彼らが端緒を開いたおかげで、結局のところサックラー家にはjusticeがもたらされるわけだから。まだ途上とはいえ。

折り重なる時系列の見せ方が少しわかりにくかったかなぁー。それ以外は本当に傑作。夢中で8話見てしまった。
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