Ayakashd

ザ・ディプロマット シーズン1のAyakashdのレビュー・感想・評価

4.5
ケリー・ラッセルの顔見た瞬間に硬派な政治ドラマで面白いに決まってるんだけど、熟年夫婦の悲哀とユーモアまで入れてくるとは予想外。もちろんドラマにすぎないけど、外交のリアルと、人間である外交官のリアルがぐいぐい迫ってきて、めちゃくちゃ脳みそ刺激される。面白すぎ。技巧派だわ…

中盤までは、いわゆる政治的駆け引きの応酬が中心であり、ケイト自身が「こんなことしてないでアフガンにいたかった」と宣うほどに根回しと駆け引きの日々の描写なわけだけど、実は常に人の死がそばにある。外交官の感覚ってそんな感じなのかと微かに慄くうち、ラストエピソードで一気にまたきな臭くなって大興奮…ラストエピソードがあの内容で「ジェームズボンド条項」って名前なのはずるいよ…

政治劇外交劇としてめちゃくちゃ練られてるのに、機能不全の結婚に熟年外交官たちの微かな恋愛模様まで描き込み、最後にはエンタメとして派手に昇華させてクリフハンガー。

巧すぎる…

しかし英語字幕で見るには難しいし、日本語字幕でも半分もニュアンスつかめないし、吹き替えも出して欲しい…
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