ボロロボ

エクスパンス −巨獣めざめる− シーズン2のボロロボのレビュー・感想・評価

4.2
何故かFilmarksではシーズン2だけエピソードリストがありませんが、全13話構成。

吹替版を鑑賞。
まさにGoTのSF版と言っても過言ではない。

地球と火星という二大勢力間の一触即発の緊張における、両陣営間そして各陣営内での政治的駆け引きと騙し合い、策略、謀略、腹の探り合い。
その狭間で翻弄される小惑星帯の住人:ベルターと、ベルターの主権を勝ち取るために地球と火星に抵抗するOPA。
プロト分子という地球外生命の活用を、人類の新たなる進化の契機と見て、更なるビジネスチャンスへ繋げようと暗躍する巨大企業プロトジェン。
プロトジェンによるモラルなき実験の数々を目の当たりにして、プロト分子の消滅に奮起するジェームズ・ホールデンとロシナンテ号の仲間たち。

こういった要素が見事に絡み合って展開していく様は圧巻。

それでいながら、エピソードそれぞれのお話がよくまとまっていて本当に面白い。
シーズン2から火星側の描写ががっつり加わったことで、お話の幅が格段に広がって深みを増してきた。

特に当シーズンのエピソード12は出色の出来。
アレックスのスイングバイ航法、SFとしてもうたまらん!
ソムナンブリスト号の脱出劇には思わず涙。

ジェームズ・ホールデンが背負っていく死人の数はどんどん増えていくばかりで・・・仲間たちのサポートと助言と物怖じしない意見具申によって、彼がリーダーとして歩んでいっていることが改めてよく分かる。GoTのジョン・スノウとの共通点が多いキャラだ。

そしてシーズン通じて圧倒的存在感だったのは地球のアヴァサララ副次官。優しさと怖さ、スイッチのON/OFFが本当にうまくて、何気ないセリフにも毒や刃が含まれている上に、策士でありながらも程よい人情味や時折魅せる豪腕っぷりという振れ幅の大きさから発生するギャップに萌える!

地球側の政治的内戦では、起死回生のアーリンライト、窮地に追い込まれるアヴァサララ。さてこの後は?
火星側の視点人物だったドレーパー軍曹がああいうことになってしまったので、シーズン3以降で火星側はどのように描かれるのか?
金星のエロス・クレーターとガニメデの人体実験との二手に分かれたプロト分子の行く末は? さらにはあの人にも渡ってしまっているようで・・・。
シーズン3はプロト分子を巡る地球、火星、プロトジェン、OPAの四つ巴の展開になりそう・・・。

そんなわけでシーズン3も楽しみ!!
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