ブタブタ

忠臣蔵のブタブタのレビュー・感想・評価

忠臣蔵(1996年製作のドラマ)
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之は傑作である。
ただし北大路欣也演じる大石内蔵助と47士が討ち入りする本編はどうでもいい。
問題はその原因である「松の廊下」にいたる吉良上野介と浅野内匠頭の相互不理解による刃傷沙汰迄のドラマ。
本作は吉良=悪い奴、浅野=良い人のオーソドックスな忠臣蔵である。
ただし平幹二朗のやり過ぎ芝居によって殆どギャグになってる。
今で言う所の半沢直樹みたいに芝居が明らかにおかしい。
浅野内匠頭の緒形直人が本当にもうボケで見ててイライラする。
なので見てる側は吉良の方に肩入れしてしまう。
あんなボケの世話を押し付けられてイライラして腹立つ吉良の気持ちも分かる。
とにかく緒形直人の浅野が何やってもダメ。
吉良上野介のイジメ、嫌がらせに対する反応も効いてるのか効いてないのかボーッとしててよく分からない。
吉良にしてみればいいから賄賂(という名目の正当な報酬)払えって事だろうけど浅野は頑として出さない。
他の響応役が金品や豪華詰め合わせを送るなか、浅野は鰹節一巻寄越しただけ。
この時の浅野の使者が本当に偉そうで腹立つ。
吉良が怒るのもしょうがない。
この時点で視聴者も早くも浅野に見切りを付ける。
吉良が徹底的に浅野をバカにし何とかしてこの約立たずをクビにしようとするも浅野はめげない。
吉良の意地悪で一晩で畳200枚張り替える羽目になる「観智院」のエピソードとか所謂浅野の見せ場もそもそもが身から出た錆である。
本当に浅野が見ててイライラするので吉良の(こいつに任せてたら)「危のーて危のーてプルプルプルプル(((^ω^)))」とか殆どギャグみたいな浅野内匠頭への態度・イジメが見てて段々楽しくなってくる。
これは危険。
そして「松の廊下」吉良の意地悪で1人だけ裃来てやって来ちゃう浅野のマヌケっぷり。
これだけ嫌がらせされてて吉良の言うことを何でも鵜呑みにしてる浅野のボケの間抜けぶりもここに極まれり。
着替えて来るも既に遅し。
廊下で終わるのを待ってる浅野のもとに吉良がやって来て
「おやおや浅野殿、何故こんな所で這いつくばっておられるか?ウプププ(゜д゜)」
で浅野のボケがついにキレる。
ここが爆笑ポイント。
ここが事実上の最終回。
あとの討ち入りのくだりは見たはずだけど全く覚えてない。
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