Mai

STARTUP スタートアップ シーズン1のMaiのレビュー・感想・評価

3.9
またまたアダム・ブロディ目当てで鑑賞。

資金洗浄に関わる父から汚いお金を嫌々預かったニック(アダム・ブロディ)、家族を守るため堅気に生きたいと願うハイチ系アメリカ人のギャングロナルド(エディ・ガテギ)、仮想通貨ジェンコインを開発した天才エンジニアのイジー(オトマラ・マレロ)。この3人がジェンコインを世に出すために手を組み奔走する。これだけなら何の事件も起こらなそうに聞こえると思うけれど、ここにお金のためなら職権乱用も厭わない危険なFBI捜査官のフィル(マーティン・フリーマン)が絡むことで、歯車が狂い危険な世界へと足を踏みこむことになる。

このドラマにスパイスを与えているのは、間違いなくエディ・ガテギが演じるハイチ系ギャングのロナルドだと思う。ギャングが荒ぶれる地帯で暮らしながら、子供たちのために何かを残したいと考えている。家族想いで向上心の強いロナルドが普通のサスペンスをより濃い世界に導いていると思った。
もう1人、マーティン・フリーマンの存在も光っている。「ホビット」や「SHERLOCK」のイメージで観始めたら度肝を抜かれること間違いない。こんなに嫌な奴いる?!というほどにお金に汚く最低な奴なのだ。シーズン1はマーティン演じるフィルが不幸になることだけを願いながら観ていた(笑)
アダム・ブロディはいい意味でぶれていない。ハンサムでキュートだけどどこか頼りない役をやらせたら右に出る者はいないのではないか。アダム演じるニックのハイライトは間違いなく10話だと思う。怒りを抑えた彼の演技は必見!多くの人に観てもらいたい。大好き!(笑)
このドラマは他の作品と違ってラブシーンの時にロマンチックなBGMが一切かからない。無音で演者が排出する音だけが聞こえるので、実際の生活を切り取ったかのようなリアルさがある。
全て含めて成熟した大人向けの作品だと思った。前半は少しダラダラしたけれど、後半のスピード感は半端ない。あっという間に1シーズン観終わってしまった。
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