ワイカ

プレス 事件と欲望の現場のワイカのネタバレレビュー・内容・結末

プレス 事件と欲望の現場(2018年製作のドラマ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

 英国のスタンスが異なる2つの新聞社とそれぞれで働く新聞記者を描いたBBCドラマ。シリアスでなかなか見応えがありました。

 新聞社のモデルとなったのは、リベラルな一般紙ヘラルドが「ガーディアン」、ゴシップ紙のポストが「サン」「デイリーミラー」辺りらしいです。脚本家や出演者は実際にこれらの会社を見学したそう。両社のスタンスの違いがくっきりしてて興味深かったです。ゴシップ紙の記者の方が服装がビシッとしてるのも意外でした。

 それぞれの記者の苦悩や新聞社の内情も描かれていて感情移入。ホリーがかっこいい。東京新聞の望月さんをもっとクールにした感じ?

 ポストの編集長はとにかく憎たらしい。たかが新聞の編集長が首相にあんなデカイ態度取れる?ってのは疑問だったけど、終盤に落ち目になったと見せかけて、最後にやっぱり憎たらしい手法で逆転するのは、むしろすがすがしかった。悔しいけど仕事できる男って感じでかっこよかった。

 許せないのはあの黒人の新人記者。きれいごと言いながら、ズルばかりしてタチが悪い。最後も、もうこんな会社辞めてやるって感じだったけど、そもそもキミ全部自ら率先してやってたでしょ。どんどん顔つきが悪くなってったのも嫌な感じだった(その意味ではこの役者さん素晴らしいけど)。

 ツッコミどころもけっこうあり。最初ダメ記者だった見習い女性が、すぐ人が変わったように優秀になったりとか、ホリーがライバル紙の記者をルームメイトにするのは脇が甘過ぎて、抜かれたのはお前の責任だろうとか、入社以来の超重要なネタ元相手になに遅刻してんだよとか、ポストの編集長はホリーをスカウトしといてなんでそんな扱い?とか。あとみんな社内や業界内で簡単にヤリすぎ!笑 でも全体的にとても面白かったです。

 導入部と最終回がつながってるのもうまかった。6話しかないのが残念。続編やってくれないかな。
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