このレビューはネタバレを含みます
「もしも、ヒーローがスーパーパワーを悪用したら」という世界。物語のきっかけとなる事故にしろ、確かにこういう「もしも」が起こっていてもおかしくないと思った。SF作品が乱立している時代だからあたかも現実のように話してしまうが、知らないだけで、フォーカスされないだけで、巻き込み事故って頻発してそう。
事故うんぬんを解明することが目的ではあるとはいえ、ベースは複雑な人間関係。今のジェンダー問題をヒーローという入れ物を使ってわかりやすくつまびらかにしている。利用される女たち、それに疑問を持つ女たち、自分のことしか考えてない男たち、という構造が色濃く重めで、一話ごとの尺も割とあるから、ところどころ結構流し見てしまった。男性ヒーローのポンコツ感も痛々しい。墓穴堀マンの魚男がダラダラ出てくるのも若干重め。
あと結構明け透けにグロいから、見るタイミングは選ぶけど、切り口が面白いので見続けたいと思う。劇中を彩るロックミュージックのテンションと、題字が出るタイミングが秀悦で好き。
