クリストフォルー

坂の途中の家のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

坂の途中の家(2019年製作のドラマ)
4.0
視聴者やスポンサーに媚びずにキャスティングに凝れるのがWOWOWの強みだが、本作も主演の柴咲コウが霞みかねない演技巧者の共演陣で、全編飽きずに観ていられる。もちろん、柴咲も15年ぶりの伊藤歩や新鋭桜井ユキとの立ち位置の使い分け、水野美紀とのシンクロも見事にこなし、「喰女-クイメ-」や「○○妻 」の経験が充分活かされた複層的な演技を見せている。

“地雷を踏む”なんて言葉がいつから浸透しだしたのか分からないが、何の気なしの言葉や態度で、子育て中の母親(妻・娘に関わらず)の勘気をこうむった憶えのない男はいないだろう。マタハラやモラハラの種は、年齢や性別を問わず誰もが持っていると心する他ない。“普通”に囚われない、あるいは問い直さなければ、もはや生きてゆけない時代なんだね。
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