そのじつ

ポルノグラファー~インディゴの気分~のそのじつのレビュー・感想・評価

3.5
「ポルノグラファー」の前日譚。
小説家・木島と編集者・城戸の関係を描いている。
前作、意味深な気配を醸していたふたりの間には何があったのか。

城戸役の吉田宗洋、顔面が妖しい!
普段の言動は常識人でフツーの人っぽい城戸だけど、もう顔がフツーじゃない。
メイクで底上げしてはいるのだろうけど、エロの香りが濃厚に立ちこめております。

木島のエロさが開花する過程を描く本作。前作の青くて切ない話と趣向が変わって、オトナの濃厚な色気あふれる物語です。地上波放送されないからか、ビックリするほど濡れ場もたっぷり。
見つめあってから唇どうしがたどり着くまでの時間が異常に長くて良い。映画のように大写しになった顔、唇。その隙間から光線を反射する歯がチラッと見えたり。
作中の官能小説の映像化部分は平板に撮られているけど、主人公たち自身の官能シーンは美しく情緒たっぷり。

三木監督は「ラブラブエイリアン」「来世ではちゃんとします」などの性を扱ったコメディドラマを見て好きになったのだが、シリアスなエロティックを撮っても心地よい。素晴らしいセンス…☆

あと木島が弟子入りすることになる官能の大家・蒲生田先生がステキ(団鬼六っぽい)。先生と木島の関係が良い…。

いま知ったけど、来年映画化上映されるらしい。続編のようです。すごいね。
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