このレビューはネタバレを含みます
とても心温まるドラマでした。
ジアンの生い立ちや境遇はすごく不憫で辛いけれど、根っからのいい子だということがひしひしと伝わってきました。一方のドンフンも、愛してくれる温かい家族がいて、社会的な地位もあり、ジアンとは反対なように見えて、お互いにどこまでも誠実で優しいが上に寂しい人だという共通点がありました。優しい人が損をする社会で、真面目に生きていることがバカらしく思えてくるけれど、やっぱり最後に幸せになれるのはそういう風に生きた人だと思います。とはいえ、ドンフンもジアンと出会う前のようにずっと暮らしていて幸せになれた訳ではなく、他人に優しく接するけれど、自分の心を表現出来るようにもなったからこそ幸せになれたんだと思います。
真面目で誠実なドンフンの言葉が少しずつジアンの心を溶かしていく様子がみていてとっても温かい気持ちになれました。
特にお気に入りのシーンは、ジアンのおばあちゃんのお葬式です。結構序盤で、三兄弟が自分の親の葬式を想像して、絶対豪華にしてやろうと言っていたのですが、あの想像のようにおばあちゃんを送り出してあげられたのがよかったです。おばあちゃんを施設から連れ出して、借金取りの来る暗い家で一緒に住んでいた時は、あの荒んだ感じとか、毎日が辛そうなジアンをみて心を痛めるおばあちゃんの顔が見ていて辛かったのですが、ドンフンのおかげで幸せになれてよかったです。
お寺での説法のシーンもよかったです。あの二人についてもう少し詳しく見たかった気もします！
作中に出てくる言葉全てが私たちの日常と同じ温度で、すっと体の中に溶け込むように入ってきました。人生の暗い部分も明るい部分も、リアルに、かつ優しく描き出しているドラマだと思います。
それと、イソンギュンさんの声が良すぎて、これはずっと盗聴してたくなるわとも思いました笑
