Siesta

教場のSiestaのネタバレレビュー・内容・結末

教場(2020年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

冷酷で鬼教官でキレ者。生徒の心の揺らぎを見逃さず、スパルタな方法論で真の「警察官」への導いていく。その緊張感はなんといってもキムタク演じる風間の圧倒的なカリスマ性と威圧感。その雰囲気によって、若手生徒キャストの演技を超えたリアリティが引き出され、役柄と同じように本気の空気感がひしひしと伝わってくる。
生徒役の工藤阿須加、大島優子、川口春奈、三浦翔平、林遣都、葵わかな、富田望生、井之脇海、そして今作が初の映像作品への参加となる味方良介と、各々の個性を活かしたキャスティングも良かった。
卒検での「被害者はさぞ無念だったでしょう」に対する想い、卒業式での生徒に対する言葉。恐怖と尊敬が入り混じる風間の姿は、キムタク本人にも通じるものを感じる。芯の通った言葉は、シンプルであっても話者によって、説得力のあるものになるのだと思う。これがブラックな洗脳における常套手段でもあるわけだが、この場合の風間のあり方は正しいからこそ、ついて行きたいと思わされてしまう。
他にも、ヘタレだからこそ分かる人には分かってしまう林遣都演じる平田の葛藤、枝元の瞳のアップからの“好きな人”が分かるシーンなんかも印象深い。でも、ラストは‥何の意味があるのか。このように繰り返されていくということなのか‥
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