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ワンダヴィジョンのajiのネタバレレビュー・内容・結末

ワンダヴィジョン(2021年製作のドラマ)
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このレビューはネタバレを含みます

「ワンダが死んだはずのヴィジョンを再現している」のとモニカの“指パッチン”のあいだの母との死別(+どこにいるのかもわからないキャロル・ダンバース)が描かれた時点で喪失と回復の物語になるのはわかってた。でも、1〜7話までちょっとずつ不穏にはなりつつもヘックスの中のシットコムはかわいくておかしいしヘックスの外では仕事人たちがカッコよく仕事してるしで普通にワクワクしながら観てたのに、8話で描かれたlost&griefがあまりにやさしく丁寧で深く深くぶっ刺さった、フィクションで咽び泣きのために一時停止せざるをえなくなる日が来るとは夢にも思わなかったです。ありがとう。ウルトロンからワンダのgriefが置いてけぼりにされてるとは思ってた、というか基本的にMCUは他のキャラクタについてもそのへんは流してくスタイルなんだろうと思ってたので(RagnarokからのIWの神兄弟の扱いについては生涯忘れない)予想外だった。確かに2時間映画じゃメインに据えては描けないテーマということは理解するけど、するからこそ、悲しいながらも受け入れてたのに、ここへ来てドラマシリーズのこれですよ、バキ翼に始まりロキ、ホークアイ等々控えているんですよ、怖いよこれ以上MCUに情緒を滅茶苦茶にされたくないよ(饅頭怖い)。ていうかMCUが好きな理由がそもそも“ヒーロー”とされる人たちがその人なりに悩むし悲しむし葛藤を抱えながらそれでも人々のために立ち上がる、という風に描かれてるところだから、その心の動きにフォーカスされたらこんなんメチャクチャになるに決まってんだよな。

8話メモ
‘because it can't all be sorrow, can it? I've always been alone, so I don't feel the lack. It's all I've ever known. I've never experienced loss because I have never had a loved one to lose. But what is grief, if not love persevering?’
(script: https://tvshowtranscripts.ourboard.org/viewtopic.php?f=879&t=42868)
ここの波の喩えが詩的なうえに秀逸で好き。
“To grow old in V.”で爆泣きしたけどいつ契約したの!ねえ!
序盤から毎話入ってた「ソファに座って一緒にシットコムを観る」がワンダが最後に経験した愛する人との幸福な時間の再現って気づいてもうダメだった、ちくしょう、拭っても拭っても視界がぼやけてよく見えねえ

9話メモ
ソーサラー・スプリームをも凌ぐですって?🤨🤨(スト先生ファン)
家族が敵に囲まれたところのホルンが一瞬アベンジャーズのテーマっぽい。まあ今は家族が世界にとってのヴィランなのですが…
ヴィジョンvsヴィジョンのとこウルトロンのあのカッコいい場面オマージュじゃないですか?六角形の噴水みたいなとこの
ダーシー最高👍
アア teseo 私の最も愛するパラドックス
悪夢見せる能力再来じゃん!
別れのシーンはもう何も言うことないです
これでワンダはほんとにひとりで生きていくことになってしまったね…
1個だけ字幕でダメだと思うのはpainとgriefを一緒くたに「痛み」としてたとこ

マジで全然関係ないんだけど最初のMARVEL STUDIOSでキャップやブラックパンサーやブラック・ウィドウが目に入るたびに悲しみに包まれるんだが。立ち直りてえ。

追記
このドラマでワンダに贖罪を期待してがっかりした人は突然家族と故郷と安寧を奪われた10歳の心のまま制御できない力を与えられて兵器として使われヒーローに仕立てあげられ指名手配犯として追われることになった少女にどれだけ求めれば気が済むの?むしろこれから力について学び成熟することで贖罪とヒーローとしての人生が始まるんじゃん…少女時代の終わりの話じゃんこれは…
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