もとまち

水の中の八月のもとまちのレビュー・感想・評価

水の中の八月(1998年製作のドラマ)
4.8
あまりに良すぎてまた見返してしまった。
この映画を見て以来ずっと俺の頭の中で水橋研二がチャリに乗って空っぽのプールの中をぐるぐると回っている。車輪の回転はそのまま反復される日常、そして不可逆に進行する時間へと置き換えられ、0のないカウントダウンはモラトリアムの終焉に対するささやかな祈りとして描かれる。思春期の儚さ、あどけなさを、これほどに高い純度で捉えきった映画はもう出てこないだろう(いや出てきてほしいけど)。こんな良い作品はさっさとソフト化しやがれ。ていうか地元で上映しろ。
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