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水の中の八月
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『水の中の八月』に投稿された感想・評価

菩薩

菩薩の感想・評価

4.3
水を得た所で魚にはなれず、地に足をつける事を拒むかの様にひたすら自転車に乗り続ける水橋研二。一夏の敗北のイニシエーション、逃避に次ぐ逃避もおそらくこの夏と共に終わる。ロプシャンスキー『死者からの手紙』を彷彿とさせるディストピアSF感溢れるロケーションと色調、ただそれだけで息も詰まる世界が表現されている。強いられた敗北とダンロップよりも先を行く「親友」、魚になれなかったあの子の分も生きられるか、18歳、大人の入り口が開くエロビデオ屋。
[] 90点

大傑作。冒頭、狭い屋上に自転車を置き、その上に器用に寝そべりながら自家製シャワーを頭に浴びる主人公の姿から、本作品の異様さは伝わる。彼はどこに行くにも分身とも呼べる自転車に乗って移動し、止まっている時は近くに置くどころかどう考えても自転車がいる場所じゃないところまで引っ張り上げる。タイヤの山、謎のコンクリアスレチック、干潟、取り残された鳥居などポストアポカリプス的なロケーションと相まって、まるでSF映画を見ているかのようだ。主人公が乗り物に乗ってそれらの間を往来するのも、転校生とライバルとブラジル人に囲まれた環境も(多文化的という意味で)、"魚になる"という言葉もSFっぽく感じられる。自宅に戻るときだけ自転車の上げ下げを強調するのも、ベース基地からの旅立ちを意味してるんだろう。それにしても、空転、速さと遅さ、不自由さと器用さ、不安定さなど自転車と高三の八月の相性が良すぎるのがマジで驚き。バイクに抜かされた瞬間に泣きそうになっちゃった。次作『日曜日は終わらない』はついこの前国立フィルムアーカイブでやってたらしく、映画鑑賞には運が一番必要というのを感じてしまた。
sonozy

sonozyの感想・評価

4.0
『水の中の八月 / August in the Water(1995)石井聰亙』と同名ですが、こちらは関川夏央の短篇小説のNHKによるドラマ化。英題は『Fishes in August 』

いつもチャリに乗っている健治(水橋研二)の高校最後の夏休み。
健治の10, 9, 8, 7, 6…というカウントダウンの声。自転車で学校のプールにやってきた水泳部員の健治は、水の抜けたプールに水を入れながら、モップをセットした自転車に乗りプールの底を掃除する。このオープニングからいい!

4階建ての団地の屋上にある貯水タンクスペースが健治の基地。朝、自転車の上に寝ながら穴を開けたペットボトルの水を頭に浴びるという起用なことをしていると、姉が弁当を持ってきてくれ、自転車を1階まで階段で担ぎ降ろすと、自転車に乗りながら弁当を食べ(笑)学校へ向かう。

同級生で水泳部のエース、在日コリアンの新井ヒロシはハーレーに乗るワル系。
健治が秘かに想いを寄せる橋本レイコ(伊藤歩)はヒロシと付き合いたいと健治に橋渡しを頼む。
健治がなぜヒロシがいいのか聞くと、レイコは「私、妊娠してみたいの。妊娠させてくれる人を探してるの。。」と答える。
健治の気持ちを知るヒロシはレイコとの関係に乗り気を見せないが・・・

健治の家族は、いつも違う男を連れて来る姉、ブラジルの女性と再婚決めちゃう父(林隆三)。
海辺のガラクタに囲まれた掘っ立て小屋に暮らす男(大杉漣)。
ヒロシが健治にひと夏の体験をさせようと紹介するスナックのリエ(柳愛里)。
「石と同じで水にも“目”がある。その“目”を縫って泳ぐと嘘みたいに軽い。」と語った監督(塩見三省)の秘密。

健治が住む螺旋階段の団地(スターハウス)。
木更津市 江川海岸の海中電柱。
斜面にタイヤが積まれた山状の遊具。
砂地の鳥居。
富津岬先端の「明治百年記念展望塔」
工場地帯を背景にする干潟。
黄色みがかった映像処理と併せ、ロケーションが素晴らしい。

健治一人で、レイコと二人、ヒロシと二人、そして三人で乗るチャリ。
健治と一心同体?となったチャリも本作の主役で、そのシーンもいい。

高画質版で見たいので、再放送・配信・円盤化希望!

ギリシャ・テッサロニキ国際映画祭: ゴールデン・アレクサンダー賞(最優秀外国作品賞)、国際批評家連盟賞
サン・セバスティアン国際映画祭: 新人監督賞
ベルギー・モンス国際映画祭: 最優秀脚本賞
ギャラクシー賞: 奨励賞