Morohashi

メシアのMorohashiのレビュー・感想・評価

メシア(2020年製作のドラマ)
4.0
中東の紛争下にある、とある小さな町に、長髪の男が現れる。
彼の出現と同時に、戦火が止む。
人々は彼を救世主として崇め、
イスラエル国境に向かう彼のことを2000人近い群衆が追いかける。

彼を危険人物だとみなしたCIAは早速調査を開始。
男を確保する。
同じ頃アメリカのテキサス州で大きな竜巻が発生する。
そこにあった教会が奇跡的に被害を免れるが、
なぜかそこに、あの長髪の男がいた。

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かつてチャップリンは「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」と言ったが、まさにそういう感じ。

男を神として崇めたり、男をペテン師だと疑ったり。
男は自分では自分のことを、名前すら語っていないのに、
まわりの人達が彼のことを勝手に決めつけ、
勝手に彼のまわりの出来事を意味づけしている。

結局、自分を信じる人は救われて、
あくまでも神みたいな存在に救ってもらう気満々の人は
見事なまでに希望に添わないという、
世の中の本質をうまく表現した作品。

ただ、イスラム圏からの反発が強すぎて、
続編がなくなってしまいました。
続編ありきで制作してたので、
終わり方も含めかなりめちゃくちゃな仕上がりです。
僕は見終わったとき
「え?なにこれ?」と思ってましたが
見てから半月くらい経った今、やっと少し風味が出てきました。
Morohashi

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